佐藤愛子先生を筆写

佐藤愛子先生を筆写

女だてらにストリップを拝見した私

筆写をまた始めた。手本は、作家・佐藤愛子だ。この8年間必死に修行を続け、文章の「イロハ」は体得したが、未だ「ホヘト」が解せない。漫才師が集まって夜中、テレビで話しているのを見ていると、まるで学校の職員室の先生方のようだ。一方、本物の先生は1...
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一度結婚してみなさい

一度結婚してみなさい 男が女を選び、女が男を選ぶことの中には、選んだその人の全人格が現れている。器量さえよければあまり利口でなくてもいいという人、力のある男であればたとえ馬面でもかまわぬという人、何よりも品性を大事に考える人、セックスを第一...
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正論をふりかざされると……

正論をふりかざされると 世の中には正論というものがあって、我々は平和な暮しの中では、正論を口にして満足している。 しかしいったん、波瀾が巻き起るや、その波立ちの中にあっては、正論などクソ役にも立たぬ場合が多いのである。 ——朝雨女のうでまく...
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もっと怒りましょう

もっと怒りましょう 今の世の中怒る人が激減していて、私のような怒りっぽい人間、平気で憎まれ口を叩く女は、希少価値というか、何かこう変った声で嘶いななく珍奇な動物みたいに思われているらしい。 それほど今はなぜか怒る人が少ないのだ。文学論争でも...
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女を見る眼つき

女を見る眼つき 男というものはなぜ、女に対する時だけ、自分に対する想像力が鈍るのであろうか? 自分がどれほどの魅力があり、どの程度、女の中での位置を占めているかについて、なぜ静かに思いをめぐらせようとしないのだろうか? 自分が抱いた欲望のた...
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【付録】筆写体験とその意味 / 佐藤愛子・著作一覧

1. 筆写体験とその意味 僕はこれまでに、作家・佐藤愛子の作品を筆写することに4年の歳月をかけて取り組んできました。筆写した作品は以下の通りです。 ・『晩鐘』(新潮社、2001年) ・『血脈(上)』(新潮社、1994年) ・『血脈(中)』(...